自分の家で穫れた米を家族以外の高齢者に共助の精神で金銭的・身体的負担が少なく販売できれば、重いものをスーパーに行って買う手間が一つ減らせてあげられるんではないだろうか。既製品ばかりでなく、お米を置きやすい冷蔵庫の中に保管でき取り出しやすい重さになっているんだったら保存食として活かしてもらえるんではないだろうか。そんな思いを常々思っていましたが、本年の令和の米騒動で世間にお米が出回らなくなり、多くの方がお困りと聞き、実行しようと決意しました。
農業者が抱える問題
零細農家では資材のコスト管理が難しい
しかし、今回米を販売しようとした理由はそれだけではありません。祖父の代から使っていたトラクターが、昨年壊れました。そこで、修理はしたものの、6万円弱の修理代がかかり、全て私の持ち出しとなりました。兼業農家で農協に買い取ってもらっているだけだと、大体の零細農家はギリギリもしくは赤字にしかなりません。その上でのこの出費ですから、新たな収入の道を探すしかないのです。
不意に発生する負担は持ち出し、の現実
更に、今年の米の収穫間際に収穫した米を入れるフレコンにネズミが穴を空けたことが判明し、これを新調するのに約4万円の余分な出費がかかりました。ということだと合計約10万円これはもう、少しでも買取価格が望める個人売買をするしかない状況です。
人に任せることすらできない小さな零細農家が負担のみ抱える現実
地方の高齢者が支えるお寺の非常任役員を拝命してその会合に参加した席で聞いた話です。小さな田んぼを第3セクターが運営を担う大規模農業法人に貸していた高齢者がある時大規模農業法人から田んぼを返したい旨の連絡を受けたそうなんです。その理由は、法人社員も高齢化し手間がかかり不効率な小さな田んぼは採算的にも見合わなくなった、というものでした。国は農業の担い手を大規模農業法人に担わせようと政策を推し進めていますが、反面ひずみとして、こうした小さな力しか発揮できない高齢農業者に負担を強いることになっている側面があるのです。
零細農家にメリットがないからと後を継ぐ子孫(中高年)が少ない現実
お寺の集会でも「お前田んぼはどうなっとる?」「やっとらんよ」「そのまんまか」「うん」といった具合に耕作放棄を当然のような中高年の会話を聞きました。実入りが少ないことで農に魅力が低下した現れですね。
人の力を活かす Know 農と生きるために:生産者
そうした中、たまたま私達2世帯住宅に住む家族は親から引き継いだ田んぼで稲作をして生産者側にいます。
そして、そこで穫れた米を親夫婦と我々の家族で分け合って自給しています。
そこで、我々家族の力を活かし収穫した米を、正しくこのブログのタイトル通りに農と生きるために直接販売をしてみてはどうだろう、と考えました。
そして仮にその方法が実を結ぶなら、多くの農業者にこのブログを通して知って(Know)いただき、ご自分の零細農業に活かしていただけたらこの上ない幸せです。
人の力を活かす Know 農と生きるために:消費者
同時に高齢の一般消費者の方は共助の精神で高齢の方も農家から直接購入いただければ農家を生かすだけでなく、ご自分の小さな力でも買い物を負担ではなくある程度楽しいものへと変えることができるのでは!?と母の買い物を見ていて感じました。
手近にある冷蔵庫で保管しておきます。
少しづつ1日に食べる量だけ取り出します(これでも4人が1日に消費する2合=300g)
この米一粒一粒の小さな集まりを指の小さな力を終結して研ぎます。
すると、食事に欠かせない大きな存在となります。これは、醤油をかけた玉子をレンジでチンしただけのご飯ですが美味しい😋。幸せを感じます。
まとめ
日本の会社の99%が中小企業と聞いたことがあります。同様に日本の零細農家も兼業も含めたら全体の中ではかなりの割合を占めていることは想像がつきます。そんな零細農家の中高年の担い手が大きな力を活かし、小さな力で苦労されている高齢者の助けになる米の直販ができたら素晴らしいことだと思い、足がかりとなるよう準備をしています。
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