農業者家族と地域住民で環境を見守る

環境にやさしい運動 農力を活かす
環境を観察し、問題を発見したら対策する

上の図の通り、地方では農業者家族、住民、行政が散策や散歩、農作業の際に環境を見守り、更に水害や獣害予防の対策をとることで、結果として住みよい街づくりになります。

水害から命を守る田園の見守り

隠れた水田の役割:田んぼダム

のどかな田園風景ですが、実は地域の方々の生活にも直結する重要なことと関連しています。

西日本豪雨の際に被災した商店です、近くに高いコンクリートの護岸があったのに、川からあふれた濁流にのまれてしまいました。こうして増水する前に一時的に水を貯める役割、それが田んぼにはあります(田んぼダム)。

水害による被害
西日本豪雨の水害は店舗を水びたしとし、地方で貴重な買い物の場所を奪ってしまいました(ボランティア当時の写真)

田んぼダムの仕組

田んぼダムは、一定量を田んぼに溜め、川の急激な水位上昇を防ぎます。

普段圧倒的に自然との触れ合いをする農業者が高齢化していく中、彼らだけで自然に関心を寄せるだけでは不十分です。

荒れた山から倒れ込んだ立木
完全に道をふさいで歩行の邪魔になっている立木

散歩をされる方、普段見慣れない光景、聞きなれない音にお気づきの際は、行政にお知らせください。残念なことに、災害の原因となる山地の大型開発をしている者もいるのです。

人命に関わる環境破壊
際限のない盛り土は下流の住民の命さえ奪ってしまうことを世間に知らしめた痛ましい人災です。

親子で田園(環境)を見ながらの散歩です。

親子で早朝にインターバル速歩
道すがら、周辺環境に異常はないかチェックします

田んぼダム機能の保全

山際の農道を自然観察しながら散歩していると、、、

山際の農業用排水路の異常
なぜか変な水の流れの音が聞こえる、そう思い農業用排水路をのぞき込むとコンクリートブロックがチラッと見えました。
山際の田んぼ沿いの農業排水路
最初はせせらぎの音がいつもとおかしいな、と思い排水路脇の笹に隠れた部分をよく見てみたらこのような状態でした
山際の田んぼ沿いの農業用水路
流れの弱い時に見てみると、両脇の法面が削れているのがよく分かります
破損した農業用排水路
流れが強い時は水はコンクリートブロックを乗り越え、道路の法面を削っていました。
山際の小道脇を流れる農業用排水路
行政に連絡をして整備してもらいました

害獣からの距離を保つ田園の見守り

荒れた山は害獣の格好の住み家となります。荒れないようにする試みが必要です

カモシカ出没
近所に住む方が山を見ていて発見されました。関心を持って景色を見てると、思わぬ発見をするものです。

この映像で情報を広げてくれた近所の住人の方のおかげで、近くにカモシカが存在する、と警戒する共通認識を得ることができました。

害獣の被害

カモシカ被害

ニホンカモシカは捕まえようとしない限り人間に危害を与えませんが、野菜を狙います。

ニホンカモシカ
昼間にもかかわらず畑に侵入しようとするニホンカモシカ

人慣れすると、昼間でも人前にでてきます

山際の田んぼ沿いの小道に倒れ込む木
管理のされていない所有者不明の山からは、しょっちゅう木が倒れ込んできます

サル被害

小学校連絡メール:サルの目撃情報
我が街はサルまで見かけられるようになりました。サルは野菜、果物の被害が多く人にかみつくこともあるので気を付ける必要があります。

イノシシ被害

田んぼは野生動物と住宅街とのよい緩衝地帯となりますが、近くの荒地を放置していると、特にこのようなイノシシに至ってはやっかいです。

猪
今にも田を荒らそうとしている猪、人にもかみつき突進してくるので死傷者がでる懸念もあります。
山際の田んぼの異常
生活に密着した場所では異常事態がたくさん起こっています。散歩やインターバル速歩しながらそんな発見をしたら行政に届け出ましょう

早期の発見者になりましょう

息子とインターバル速歩をしながら田園風景を観察する私
害獣から生活環境を守る
害獣問題は地域住民一丸となった取り組みが効果を発揮します

行政、農業者とのタッグで環境を良くする

散歩は人と会い、地域の環境を良くするきっかけです。途中で何かしら自然環境の異常を見つけたら、行政に報告しましょう。

猪よけとして設置後1シーズン活躍した電気柵
電気柵のおかげで、一度も猪被害に遭うことなく1シーズンを乗り切れました

業界が衰退していく中でがんばっている農業者家族はきっと熱い心を持っています。情報が共有できればきっと力を合わせてくれるはずです。自分の健康と共に環境を守るきっかけづくりをしましょう。

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